液肥が薄すぎる、濃すぎるとどうなる?
水耕栽培では土の栄養分がありませんので、肥料(液肥)が必須です。
水だけで育てた場合、または液肥が薄すぎる場合は、栄養不足により徐々に葉が黄色くなってきます。さらに進行すると黄変した葉は枯れて落ちてしまいます。
鉢植えでも長期間肥料を与えないでいると葉が黄色くなってきますが、それと同様です。
▼液肥不足で葉が黄色くなった矮性ミニトマト(27日目)。タネまき時に水のみ入れ、その後も成長が遅かったために水が減らず、液肥比率が低いままになっていました。
▼この後水を適切な比率の液肥水にすべて入れかえたところ、数日後に無事回復しました。成長速度も目に見えて上がりました。
ただ肥料が足りなくても、葉が黄変し落ちるだけで植物本体が完全に枯れるまでにはなかなか至りません。
植物の場合、水と光さえあれば光合成によりエネルギーを生み出すことができます。これは人間で言えば水とお米だけで暮らしているような状態、と考えれば分かりやすいでしょう。つまりすぐに死ぬ(枯れる)ことはありません。
しかし人間がビタミンやたんぱく質もとらないといずれ栄養失調になるのと同じで、植物も水と光だけではいずれ弱ってしまいます。
液肥が濃すぎると?
液肥は必須ですが、たくさんあげればよいというわけではありません。液肥が多すぎる(濃すぎる)と植物は枯れてしまいます。
これは液肥を混ぜた溶液濃度が濃すぎることで浸透圧のバランスが崩れ、水分が体に入ってこなくなるためです。人が塩分を取り過ぎるとのどが渇くのと同じですね。実質的に水を全く与えないのと同じことになり枯れてしまいます。
▼当社別事業のスタッフ(植物栽培は初心者)が濃すぎる液肥で枯らしてしまったケース。希釈率の計算を勘違いし、本来の10倍以上の濃さの液肥を与えていました。
液肥は「水耕栽培用」を使いましょう
なお、液肥はできるだけハイポニカ等の水耕栽培用に開発されたものを使用することをおすすめします。
普通の土栽培用の液肥の場合、肥料成分がいったん土を経由して根に届くことを計算した配合比率になっています。対して水耕栽培では根に直接肥料成分が吸収されるため、特定の成分が強すぎる、または不足するという状況が起きがちです。
また土にはもともと含まれている微量成分があるのですが、水耕栽培ではそれらが期待できませんので、水耕栽培用の液肥にはそのような微量成分も適切に含まれています。しかし土栽培用の液肥ではそれら成分が含まれていない可能性があります。
結果として、液肥をあげているにも関わらず栄養不足、または栄養過多の状況が起きやすくなってしまいます。
なお液肥の希釈率は液肥製品ごとに異なります。必ず液肥製品の説明書をよく読み、適切な希釈率に薄めてから水タンクに入れてください。液肥原液を直接入れることは絶対にしないでください。
最終的に薄まるから大丈夫だろうと思うかもしれませんが、その前に薄まる前の濃い原液が根から吸い上げられてしまう可能性があります。いったん吸い上げられてしまうと植物が元に戻るまで時間がかかり、最悪それが原因で枯れてしまいます。


